病気に見舞われていたり障がいをお抱えだったりすると、就職活動に苦労するものですよね。
ハローワークに行っても担当の方の理解が薄かったり、応募しても企業側から一切反応がなかったり。就職することができても、体調の都合で少し休む必要が出たときに、快い対応をされなかったり。色々と大変なことが多いです。
お話を聞いていると、お困りごとは大きく分けて3つあるように思えます。
・どの就職先であれば働きやすいのかが分からない
・なかなか採用してくれない
・就職できたとしても配慮してもらえない
まず、どの就職先であれば働きやすいのかが分からない。
そもそも外部から得られる情報(ハローワークの求人情報など)だけでは、企業のムードや、企業がどのような気配りをしてくれるのかという事が、なかなか見えてこないようです。
以下のようなきっかけで登録している方もおられます。
私の病気のことを理解してくれる企業を探したかった。
男性 全身(特に指)の末梢神経障害、嚥下障害、耳鳴り、三叉神経痛
続いて「なかなか採用してくれない」とお悩みの方からです。
ハローワークだけではなかなか就職できず悩んでいました。選択肢を広げようと色々調べていたところ、障がい者を対象とした人材紹介企業が見つかったので利用することにしました。
男性 双極性感情障害
「出しているだけ」。というところも、求人票をハローワークに出している会社のうちには少なくありません。そもそも、採用する気さえない場合もあるようです。
腕の調子が悪いと報告したときに「だましだましなんとかできませんか?」と暗に言われたので、なんとか続けていたのですが、それからはもう相談しようとは思えませんでした。
男性 動作不良
障害枠で就職することの利点と欠点
企業が設けている障害枠で採用してもらえば、配慮してもらいやすくなります。
ただ、障害枠には欠点もあります。
まず、障害枠の場合は給料が少なめになってしまう傾向があるようです。
障害枠で採用されたからと言って絶対に給料が少なくなるというわけではありませんが、一般採用よりは下がったり、昇給しにくくなったりする企業も存在すると言われています。
ただ、一般採用と変わらない給料を出してくれる企業も当然存在しますので、前もってしっかりチェックしておくようにしましょう。
また、限られた仕事した与えられないというケースもよくあるそうです。ただ、それでもきちんとその企業の社員として成長していけば、与えられる仕事が多くなって、給料がアップすることも多々あるとのことです。
さて、最大の利点はやはり「配慮してもらいやすい」という事でしょう。障害者枠として採用する時点で、企業側はその人の障がいの詳細を理解しているということ。
ですから、会話方法、設備、仕事内容、仕事量、勤務時間、休日面などを、最適なものにしてもらいやすくなります。
一例として、このような声があります。
事務仕事を短時間しているのですが、時間の自由が効きやすいので助かっています。体調を優先して勤めています。
男性 車いす生活(ケガが原因の半身麻痺)
そもそもマニュアルやノルマがほとんどない企業です。そして、集中して同じことを繰り替えることは得意分野ですから、それが活きる環境を与えてくださってありがたいです。もちろん、障がいのせいでぞんざいな扱いをされたことも全くありません。
女性 パニック障害
障害者枠ならどこでも大丈夫なの?
障害者枠と言えどもほとんど気を配ってくれない企業もありますし、給料が妙に低いところもあります。ですから「障害者枠でさえあれば大丈夫」とは言えません。
また、気を使われ過ぎて嫌な気持ちになってしまう、役に立ってないように思えてしまうというケースもあるようです。
実際のところ「企業の実際のムードを事前に知るのは難しいし、自分だけで就職活動を成功させられる気がしない」とお考えの方は少なくないのではないでしょうか。
ですが、そんな皆さまにぴったりの、障がい者向けの人材紹介企業があります。
人材紹介企業を利用する利点とは?
普通の人材紹介企業に、障がいを抱えていたり病気にかかっていたりすることを伝えると、求人紹介など色々な面で後回しにされてしまうケースがあるようです。
しかし、障がい者向けの人材紹介企業であれば、障がいを持った方や病気にかかっている方の就職活動を補助してきた経験がありますから、手厚く、そして適切にサポートしてくれます。
さて、人材紹介企業を使うことの利点は主に3つあります。
・一人一人に合った配慮してくれる企業をあなたと共に探してくれる
・採用されるまでの補助が手厚い
・働き始めてからの補助も
まず、しっかり配慮してくれる企業をあなたと共に探してくれます。
求人を出している企業の人事担当者に「障がい者の方達がどのように勤めているのか」「仕事内容はどのようなものか」などを、きちんと聞いてくれますから、一人一人にとって最適な企業を見つけ出すことが可能なんです。
また、「以前、その人材紹介企業から採用された人がいる企業」である場合は、その採用者の仕事内容や、受けている配慮なども知ることができます。
「人事担当者に直接聞いてくれる」というのが大きいですね。
そして、人材紹介企業の担当者は、「採用されるかどうか」という立場からは質問しにくいことも、きちんとヒアリングしてくれます。
「どのような配慮をしてくれるのか」など、本当は事前に聞いておきたいものですよね。しかし、いざ面接の場となると、印象が悪くなるのではないかと思えて、なかなかそのような踏み込んだことは聞けないものです。
そのような場合は、担当者さんにヒアリングしてもらうことをおすすめします。
そして、採用されるまでの補助も手厚いです。
まず、職務経歴書や履歴書をプロの目線でチェックしてくれます。
職歴、志望理由、配慮希望事項などなど、考えるべきことが多いので大変ですよね。
ですが、数々の応募書類に目を通してきた確かな経験を元に、担当者が最適な助言をしてくれますので、ご安心ください。
また、面接に一緒に来てくれる人材紹介企業もあります。
前もって希望の配慮事項を伝えておいてくれたり、面接中の受け答えの手助けをしてくれたりするようです。
そして、働き始めてからの補助について。
手厚い人材紹介企業であれば、面談を1カ月に1回くらいのペースで行ってくれるようです。
当然、働く前から色々と相談して準備を整えてはいくのですが、それでも現場に立つと、色々な悩みが出てきたり、想定していなかったりすることが出てくるものです。
しかし、すでに社員の一員になっているからこそ、言い出しにくいこともありますよね。そんなケースでも、人材紹介企業の担当者さんが、仲介役となってサポートしてくれますので安心です。
ですから人材紹介企業は、職場選びから働き始めてからの補助まで、しっかりサポートしてくれるということですね。
ちなみに、面接会や業務を体験可能な研修を行ってくれる人材紹介企業も存在します。
どの人材紹介企業でも大丈夫?
人材紹介企業にも色々なタイプがありますから、単独ではなくいくつかの企業に登録することをおすすめします。また、口コミなどで評判を調べるというのも有効です。
本サイトでも、人材紹介企業に関する口コミを様々に挙げておりますので、ぜひ目を通していただければと思います。
人材紹介企業の使い方のコツ
まずは、一つだけではなくいくつかの人材紹介企業に登録しましょう。
単独の人材紹介企業に登録して、そこで失敗すると「人材紹介企業全般が役に立たない」と感じて、それ以降利用しなくなってしまう方が少なくないようです。
企業の質や企業との相性がありますから、いくつかの企業に登録して、ご自身が納得できるエージェントを探しましょう。
口コミなどをチェックして、求人の内容や補助体制を把握。そして、実際に相談してご自身に合っているかどうか判断してから、その人材紹介企業に本当にサポートしてもらうかどうか決めるというのも良いと思います。
みなさんからの質問
最後に、みなさんにいただいた質問を紹介いたします。
人材紹介企業の利用条件は?
障害者手帳を持っていること(持つ見込みがある)が条件です。
「駄目で元々のつもりで申請したら取得できた」という事例も少なくないようですから、ご自身が取得可能かどうか一度は確認してみることをおすすめします。
職歴なしでも大丈夫ですか?
職歴がある方が採用されやすいというのは確かです。
ですが、なくても大丈夫です。
手広くやっている企業としてはmymylinkなどがあります。
もちろんmymylink以外にも、手広くやっている企業はありますので、評判などを元にリサーチしてみると良いでしょう。
身体障がい限定なのでしょうか?
身体障がいをお持ちの方のほうが、就職しやすいという傾向にはあるようです。ただ、今は大抵の人材紹介企業が障がいをお抱えの方を欲していますから、精神障がいをお持ちだからと言って大幅に不利になることはありません。
人材紹介企業に断られた場合は?
誰のせいでもありませんから、まずはあまり気にしないようにしましょう。
そして、その後の対応としては、主に以下の3つに分かれます。
・他の人材紹介企業を探す
・就労移行支援施設に通う
・自力で就職活動をする
まずは、別の人材紹介企業を利用してみましょう。先ほどの「いくつかの企業に登録する~」ということとも繋がることですね。
実際、企業ごとエージェントごとで出してくれる求人もかなり違うようです。ですから、口コミなどを参考にしつつ、いくつかの企業をあたってみるようにしましょう。
また、就職の訓練を行いつつ、就職活動の補助などをしてくれる「就労移行支援施設」というものも存在します。ここを利用しつつ、就職活動を続けることもできますので、選択肢の一つとしておいてくださいね。
そして、人材紹介企業と就労移行支援施設を併用するということも、もちろん可能です。
そして、自力で就職活動をする。これも有効です。求人サイトなどを使ってみましょう。
また、近年ではサテライトオフィスや、農園型の求人などを色々と選択肢が広がってきています。
ですから、視野を広くして就職活動を続けていってくださいね。
私共のサイトでは、人材紹介企業に関する経験談を多数掲載しております。
参考にしつつ、ご自身にマッチする人材紹介企業を見つけ出して下されば幸いです。
体験談一覧へ